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突っ込みが来そうだから、自分で言っておきます。
僕の仕事は塾の先生です。
そんな「普通」とか「常識」の片棒を担ぐ奴が偉そうに「常識」を否定して「変人」を賛美する資格あるのか!?
と言われればそうです。
これに関して言うなら、昔から「常識に中指を立てる価値観」を持っているけど、自分自身が東大出身ということもあり、高学歴を得た人間にはそれ相応の価値があり、面白くはないけど日本の現状を考えると、学歴を志向するのは一番成功率の高い選択肢かな?と思ってやってました。
むしろ、勉強嫌いなくせに、推薦で名前だけ書けば入れるFランクに入って「大卒です。学歴あるんです。」みたいな顔する奴に嫌悪感すら持ってました。
わりと、偏差値至上主義者だったんです。
それに、そもそも自分にとっては向いてるんです。勉強を教えるのが。他所で分からなくて苦しんでる子を「分かった!」に変えて笑顔にして来た自負もあります。
二つ言いたいことがあります。
一つ目は、勉強=先生に言われたことを盲目的に暗記すること、つまり知識の詰め込み、ではないということです。
この辺の誤解を解くためにブログ(そしてラジオも)をやってる部分もあるのですが、こういう誤解をしてる人が「勉強なんて苦痛でしかなかった!」とか「勉強なんて社会に出てから全く役に立たない!」と言う批判をするんですよ。
そして、残念なことに世間的には割と良いとした大学に進学した人でさえ、「とにかく覚えろ!そうすれば勉強はできる!」式でやってた人がたくさんいらっしゃって教える立場になってから「俺も覚えたからお前らも覚えろ!」的な教育をされるんですよ。
ただね、それだとある程度まではできるんだけど、本当の頂点までは極められないんですよ(MARCHとか広大どまりかな?)。
一番分かりやすいのが理数系の科目ですね。
うちの塾では公式をただ暗記した人間を叱ります。
「お前、公式使ったな!」って(笑)
公式を呪文のように暗記して、それを使えば、自分のアタマで考えなくても解けますよ。基本問題くらいは。
でもね、そういう人ってちょっと応用して問題をひねって出題されると、公式に当てはめられないので全然対応できないんですよ。
応用問題になっても解ける人は、公式を本質から理解しているんです。
なんでこういう式になってるか、自分のアタマで考えて理解しているから、他人に説明できるんです。
こういう人はこう言います。
「公式?て言うか、あれは考えたら当たり前ですよね?」
「公式覚えてないんで、毎回自分で導いてますね。」
僕は自分の塾ではこういう人を育てようと公式を使ったら怒って、なんでか?を考えさせます。
時間は当然かかります。
だけど、この遠回りが実は近道なんです。
一度本質が分かれば応用がきくし、忘れることもないです(忘れたらまた考えればわかるし)。
時間が経って模試とかで出題されても頭に残ってるので解けるんですよ。
ついでに言っておきますと、僕の出身の東大なんて「自分のアタマがない奴は来るな!」という入試をするんですよ。
そもそも、国語なんて記述問題しかなくて(漢字はあるけど)、抜き出しとか記号選択なんてヌルい問題なんて一問もありません。
英語だって、長文読ませて、「この文章の趣旨を200字で要約しなさい」と言う問題が出るし、
日本史は資料を読ませて、それに対して3~4行で説明を論述させます。
世界史も「〇〇について以下の用語をすべて使って600字で説明しなさい。」という問題が1問でます。
数学だって、「これどう解くの?」というパターンにない難問が文系でも出題されます。
高校の定期テストを「根性でとにかく覚えて得点しました!」なんて人は歯が立たないようになってるんです。
だから、勉強を教える立場から言っても自分のアタマで考えることはとても大事なんです。
そういえば、今までの生徒は「変人」が多かったなぁ(笑)
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