「それって試験中にできますか?」という質問の落とし穴

 

この仕事をしているとよく来る質問だったり、ご意見に

「先生のやり方は素晴らしいと思うけど、試験時間の限られた時間内や、少ない計算スペースでは無理じゃないですか?」

と、言うのがあります。

商売上のコツなので、詳しくはここには書きませんが、僕のやり方は時間も手間もかかります。
というか、かけさせます。

その通りやっていたら試験時間中は無理でしょう。

ところがです。

このご意見のように試験中をイメージして普段を過ごすというのが落とし穴なんです。

試験中は時間が限られているから早く解けるように!と、ストップウォッチで時間を測ってやらせてませんか?

これは良いことしてるように見えて、無意味です。
場合によっては逆効果の時もあります。

と言うのも、好き好んでゆっくり解く人なんていないんです。
時間がかかるのはそれだけ考える時間と労力が必要だからです。

牛や馬のように鞭をたくさん入れれば、早くなると言うものではありません。
速さを追求してもいいけど、その分クオリティが下がって、雑な出来になると思った方がいいです。

時間を測ればスピードが上がるなんて幻想です。

では、どうしたらいいか?速さとクオリティを両立できないか?

僕の結論はこうです。

普段の取り組み方で、時間やスペースを最大限かける。
そして、その過程で自分にとって最高品質の取り組み方をする。
そのことによって自分の能力やその分野に対する理解を深める。
(僕はこれを「器を広げる」と呼んでいます。)

自分のクオリティが上がれば、自ずと処理するスピードも上がるし、限られた時間の制約の中でもそこそこのクオリティが出せるようになる。

スポーツに喩えてみましょうか。

サッカーで選手は相手のプレッシャーを受けながらパスしたりシュートを撃ったりします。

決して練習通りの綺麗なフォームではプレーできません。崩れた姿勢からシュートを撃たねばなりません。

では、試合で姿勢が崩れるからと言って、普段の練習から崩れた姿勢でシュート練習しますか?

綺麗なフォームで正しく撃つ練習をしますよね?
そこで培った技術があるから、崩れながらもシュートをゴールできるのです。

この辺を勘違いされる人が多いんですよね。

で、突き詰めていくと、間違った勉強をする人は「とにかく点数を1点でも多く!」と目先の結果ばかり気にしている人です。

実は、目先の結果よりもその結果にいたる過程(プロセス)を見つめてあげることが大事なのに。。。

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